| ■ 武道を医療に活かす |
◆ 柔道と共に歩む
柔道家の父親に連れられて「道場」に通い始めたのが小学校に入学してからのことだった。以来、柔道は生活の一部となり、流した汗と涙は自身の人間形成に大きく培われていった。高校で部活を続ける中、「もっと強くなりたい」と野望を懐き、日本体育大学への進学を決めた。
大学入学後、「日体柔整専門学院」の学院長でもある師範(日体大学長)との出会いは、今ある自分の人生に多大な影響を与えてくれた。この時初めて「柔道整復師」という施術家がいることを知った。
日本古来の武道(柔術)を起源に、「殺法」と「活法」を表裏一体として極め、人を生かすための「活法」を医学として取り入れ、病める人、傷ついた人達を徒手・空拳をもって治癒せしめることを業とし、近代医学を学び、国家資格を有した、筋・骨格系の専門家を「柔道整復師」という。
師範(学長)の勧めで、柔道整復師の資格取得に夜間の専門学院へ入学したのが大学2年の4月のことだった。昼間は大学、夜は専門学院で学ぶという生活を2年間送った。休日は練習やら試合などでつぶれ、プライベートの遊びといった時間は今にして思えばほとんど無かった、しかし、柔道を通じての出会いや体験は自分にとってかけがえの無い充実した青春時代だったと言える。
通い始めた専門学院の講師で「昭島名倉堂」の院長には、将来の進路について親身になって相談にのっていただき、大学卒業後は「昭島名倉堂」での研修生としてこの道へと進んだ。名倉家は、江戸時代に日本で初めての接骨院を創業し、以来二百五十有余年、徒手整復による無血療法(保存療法)を伝承してきた「ほねつぎ」の宗家である。現在は、整形外科病院として日本の医療を支えている。研修生としての4年間は、大学時代に勝るとも劣らないハードな毎日だった。昔は「鬼手仏心」と言われ、施す手は鬼の様に厳しくあっても常に心は仏様のように慈愛に充ちていなければならないという接骨医術の心得だったが、近年では「佛手仏心」身も心も仏様であれとされる。大学時代に二度の大きな怪我(膝関節靭帯断裂、下顎骨々折)で自身が患者として経験したことは、柔道整復師としての心得を身をもって痛感することができた。
◆ 独立開業の日々
 |
昭和60年、研修生としての課程を修了し、地元で「美作名倉堂接骨院」を開業した。旧家屋を改造し妻と二人での二人三脚のスタートだった。
開業後、2ヶ月目に入り、1日の外来患者数が100人を超える日が続き始めた。午後の診療が終わるのが夜の9時過ぎ、それからカルテ等の処理作業に追われ、月末ともなればさらに事務作業は深夜におよんだ。睡眠時間が3、4時間といった日も続いたが、培った精神力と体力で乗り切ることが出来た。また、患者の方々からの感謝の言葉を励みに充実した日々を送った。 |
◆ 地域の福祉環境を考える
開業以来、外来の合間をぬって往診へと毎日出掛けた。往診先で高齢者の方々の生活振りを見るにつけ、今後の福祉環境に不安を抱いていた。そんな折、岡山県柔道整復師会で「ケアマネジャー」の資格取得の勉強会が開かれ、使命感ともいえる思いで参加し、資格を取得することが出来た。
平成12年6月に「美作名倉堂接骨院居宅介護支援事業所」を開設し、翌年には「指定訪問介護事業所」、「指定通所介護事業所」を開設した。今後益々高齢化が進む地域に、少しでも安らぎと憩いのサービスが提供できればという思いでスタッフ全員取り組んでいる。
接骨医療はもちろんのこと、さらに進んだ福祉医療の充実を目指してこれからも精進してまいります。
|
| ■ 診療のご案内 |
 |
■ 美作名倉堂接骨院 ■
岡山県美作市栄町71−1
TEL 0868−72−5720
FAX 0868−72−5728
診療時間:
(月〜金曜日)午前8時30分〜11時30分 午後3時〜7時
(土曜日)午前8時30分〜11時30分 午後3時〜6時
(祝祭日)午前8時30分〜11時30分
休診日:日曜
URL:http://ww31.tiki.ne.jp/~team-nagura/
|
|
|
|
武道が、人を活かす医療として古来より伝承されてきたというお話に興味深く聞き入りました。そして武道と共に歩んで来られた院長先生の意志の強さと情熱が柔らかい口調の中にも伝わってきました。
また地域社会を見据えた福祉医療に積極的に取り組まれる真摯な姿勢が、益々地域社会に貢献されることと思います。「美作名倉堂」様の今後のご発展を願います。
|