第16号 (2003年6月掲載)




◆ Wine Bar aja (エイジャ) ◆
ソムリエ 坂 雅弘 様
Masahiro Saka

お生まれ 昭和44年 奈良県
趣 味 ゴルフ
好きな言葉 何事も情熱を持ち一生懸命に


 ワイングラスに注ぐ思い

◆ ウエイターに憧れて


 3歳の時、父親の実家がある岡山に帰り、高校卒業までの15年間をのんびりとした田舎で過ごした。就職時期にきて初めて自分の将来について思い巡らしていたある日、テレビ番組の中でたまたま目にしたホテルのウエイター姿に興味を抱き、半ば思いつきの様な格好で奈良市内のホテルに就くことになった。ホテルでの仕事場は、希望したレストランと宴会場でのウエイターだった。研修中は挨拶から基本動作、接客マナーなどマニュアルに沿った反復練習の日々が続いた。研修期間も終わり、いよいよ現場での実践が始まった。研修で学んだことはあくまで基本であり、いざその場になると状況も様々でありスムースな対応はなかなか出来なかった。グラスを倒したり、食器を落としたり、お客様に注意を受けることもあり、その度にマネージャーには容赦なく怒鳴られ落ち込んでしまうこともしばしばだった。それでも自分で決めたこの道から簡単に逃げ出すことは出来なかった。興味本位で選択した仕事場は、一見華やかな表舞台とは裏腹に接客サービスの厳しさを思い知らされたことで、今までの自分の甘さを反省すると同時に仕事に対して真剣に立ち向かっていく反骨精神がいつの間にか心の中に宿っていた。
 そんなある日、ドリンクサービスをするウエイターの姿が目に留まった。お客様との語らいの中で、数本のボトルの中から一本のワインを取り上げグラスに注がれる光景は、それまでに経験したことの無い衝動が湧き上がった。その時初めてこの世界に「ソムリエ」という職種があるこを知った、と同時に自分がこれから先この道を歩んで行きたいという思いが心の中で激しく鼓動した。

◆ ソムリエを目指す

 27歳の時、気分を一新して地元に帰り、レストランに勤めながら仕事を終えてからの時間をソムリエの資格を取得する為の勉強に費やした。


<デキャンタ>
デキャンタというガラスの器にワインを移し替えることを「デキャンティング」といいます。これには二つの効果があり、その一つは年代物の赤ワインなどにできた「オリ」を取り除く為です。このオリは飲んでも害はありませんが渋みが強い為ワインの風味を損ねます。 もう一つは、年代の若い赤ワインや白ワインを空気と触れさせ本来の持ち味を目覚めさせる為です。こうすると香りが引き出され、味にまろやかさが出て、味のバランスがよくなります。ソムリエの実技試験にはこのデキャンティングがとても重要なポイントとなります。

ボトルの水の中にコーヒー殻を混ぜておいて、翌日底に溜まったコーヒー殻を取り除く擬似的な「デキャンティング」の練習を毎晩のようにした。年に一回だけのソムリエの認定試験、最初の年は学科にはパスしたが実技で落ちてしまった。次の試験までの一年間は待ち遠しくもあり逆に不安と焦燥感が入り混じった長い一年だった。自信はあったが結果が判るまで不安は隠せなかった。「合格」の知らせを手にして何とも言えない喜びを噛みしめた。

◆ ワインを楽しむ

 平成13年3月、津山市内にワインバーをオープンするからどうかという誘いに迷うことなく決めた。
ソムリエとしての能力を最大限発揮できる場でもあり評価される場を与えられたことは、その責任の重大さに戸惑いも感じたがそれ以上に喜びとやる気をかき立たせてくれた。
数年前に訪れた日本でのワインブームも落ち着き、本来のワインを楽しもうというお客様にだけでなく、自分がアルコールに弱いこともあって同じ様な方にも楽しんでいただけるようにとカクテルやデザートも考え、気楽に足を運んでいただけるメニュー作りにと工夫を凝らしている。あまりワインに対する知識などに縛られること無く、自由な雰囲気と語らいの場を提供したいという思いであり、色んなお客様が集まり価値観の違いはあってもグラスを手に楽しんでいただければ良いと考える。
 ワインに興味をお持ちの方、もっとワインを楽しみたいと思われる方はどうぞお気軽にお出で下さい。少しでもお役に立てられるアドバイザーとして皆様に心地よい満足感に浸っていただけるようこれからも努力してまいります。

 営業のご案内

   Wine Bar aja (エイジャ) 
  岡山県津山市田町7−13ポコビル2F
  TEL 0868−25−0050
  営業時間 17:00〜2:00
  ラストオーダー 1:00 
  定休日:月曜日(変更あり)
  特選ボトルワインも販売しております


 ワインには「チーズ」が良く合います。お店には「フランスの手作りチーズ」を揃え、より芳醇なワインの味わいを楽しむことができます。お客様が楽しめる接待、それはお客様の満足を第一に考えイメージや既成にとらわれない柔軟な思考が必要とされ、坂様の接客姿勢がソムリエとしての資質をさらに幅広く発揮されている様に伺えました。坂様のそしてエイジャの今後益々のご発展を願います。




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